フィアーノ

ブドウ品種の1つフィアーノの特徴

フィアーノは数あるブドウ品種の1つで、イタリアでは白ワイン用に幅広く利用されているものです。
栽培地はイタリア南部にあるカンパーニャ地方と、シチリア島が主な場所となっていて、豊かな自然が強い風味を生み出しています。白ワイン用のフィアーノは特に、カンパーニャ地方のアヴェッリーノ県において有名で、県内ではDOCGという、保証つき統制原産地呼称を認めているのが特徴です。これによって原産地が認定されるので、ブドウ品種を選んでワインを購入したい人にとって、比較検討を行う際の目安となります。

カンパーニャ地方ではフィアーノの歴史がとにかく長く、古代ローマにおける代表的なワイン、アピアーヌムの元になっているほどです。その証拠に、DOCG認定のワインには、アピアーヌムの名前を使用することが許されています。
しかし、近年はイタリア以外でも栽培が始められていて、ワインの一大生産地として知られるオーストラリアでも、現地の生産者がフィアーノを使い始めました。栽培を行うブドウ園は限られるものの、生産は年々増加傾向にありますから、今後将来的にオーストラリア生まれのフィアーノが普及する可能性があります。南オーストラリアではマクラーレン・ヴェイル、ニューサウスウェールズではハンター・ヴァレーと、フィアーノを取り扱うブドウ園が複数あるのは確かです。
また、アルゼンチンでもメンドーサ州とラ・リオハ州などで、オーストラリアと同じく栽培を始めたり、ワイン生産を行う醸造業者が増加中です。

一般的に、イタリア南部のワインは酸味が乏しく、物足りなさを覚える傾向にあるといわれます。
この点、フィアーノは酸味と共に香りも優れているので、数あるブドウ品種の中でも完成されていて、イタリア南部を代表するワインになっているわけです。
黄色み掛かった見た目も爽やかですし、一口くちに含めば酸味と鉄味を含んだ繊細さを持つ味わいを楽しむことができます。

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