ヴェルディッキオ

イタリアの白ワインに欠かせない原料 ヴェルディッキオとはどういうブドウ品種か

白ワインの原料となるヴェルディッキオの起源は明確なものはありませんが、かなり昔からイタリアのマルケ州で植えられた記録があります。この地帯は海に面していて漁が盛んであったことから、ヴェルディッキオは長らく魚に合うワインの原料のブドウ品種であると言われてきました。しかし今ではマルケ州の白ワインと言ったら原料はヴェルディッキオ、と即座に言われるほど有名なブドウ品種となっています。

ヴェルディッキオは、イタリアマルケ州以外の州でも栽培されていますが、現在は主要な品種としてではなくマイナーなものとして扱われることが多くなっています。しかし約130年前にはイタリアのウンブリア地方やラッツィオ州でも栽培が盛んで、今ではトレッビアーノに取って代わりましたが、フラスカーティが作られるカステッリ・ロマーニの地域で、ヴェルディッキオは主要なブドウ品種としてワインの原材料に使われてた経緯があります。

このブドウ品種の味の特徴は、アーモンドの香りがあり豊富な酸が特徴で、軽めのタイプからリゼルヴァタイプまで幅広いタイプのワインに対応できるとされています。また陰干ししたパッシートに発泡性のスプマンテまでと、製造の仕方によって幅広い素晴らしいワインが醸造できることから、近年では人気が高まっているブドウ品種です。

ヴェルディッキオの収穫は気温の低い早朝や夕方に行われることが多く、キズが付かないように手摘みで行なわれます。収穫されたら低温管理され、芳香をキープするためアルコール発酵前に12~20時間も熟成します。そしてプレスによってできた果汁を5℃に冷やしたタンクでキープ、温度をコントロールしながらタンクで発酵させ作り上げます。

作られたワインは青リンゴやハチミツ、スパイスを感じさせるフルーティな味わいがあり、バランスが取れていると評判です。余韻にかすかな苦味があり、他のワインに比べてミネラル感や塩味が感じられると言われています。

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