白ワインはどんなブドウから造られるの?
白ワインは果皮の緑色のブドウ=白ブドウから造られる。
このように思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
大きく見れば正解ですが、そうでないワインも実はたくさんあります。
最もよく知られているのがフランスのシャンパーニュ。
AOCシャンパーニュでは、黒ブドウであるピノ・ノワールとムニエ、白ブドウであるシャルドネの3種類のブドウが使われ、白とロゼのスパークリングワインが造られます。ロゼに黒ブドウをつかっていることは想像しやすいかと思いますが、実は、黄金色に輝く、一見白のように見えるシャンパーニュも黒ブドウを使っていたりするんです。黒ブドウの色素成分が含まれるのは果皮の部分だけなので、その色素が出ないように優しくプレスすることにより、白ブドウ果汁とほぼ同じくらいの色合いのブドウジュースを得ることが出来るからです。
ちなみに黒ブドウ100%で造られたシャンパーニュはブラン・ド・ノワールと呼ばれ、白ブドウのみで造られたものと比較すると、やや濃い目の黄金色で、少しピンクの反射が見られることもあり、香りや味わいにも黒ブドウを思わせるベリー系のフルーツのトーンが感じられ、しっかりした骨格がありながらリッチでふくよかなボリューム感を楽しむことができます。
逆に白ブドウ(シャルドネ100%)だけで造られたシャンパーニュは、ブラン・ド・ブランと呼ばれ、繊細でエレガント、上質なミネラル感を楽しむことができます。
また、シャンパーニュだけでなく、世界のその他のスパークリングワインやスティルワイン(非発泡性ワイン)にも、黒ブドウから生まれた白ワインは多く存在しますし、ピノ・グリージョや甲州といった果皮がピンク色のブドウからも白ワインは造られます。
ちなみに赤ワインは、黒ブドウを果皮や種と一緒に発酵させることによって赤く色づきますが、白ワインは、そのブドウの果皮の色に関わらず、圧搾して得られたブドウ果汁のみを発酵させることにより造られます。
つまりブドウの果皮の色の違いではなく、醸造方法の違い、だったんですね。