【生産者】ロッケ ディ マンゾーニ社
ヴァレンティーノ・ミリオリーニはバローロのワイナリーとしては珍しく、元々ピアチェンツァで有名なレストランを営んでいました。そしてピエモンテでも自分たちのレストラン用にワインを造っていたところ、次第にワイン造りにのめり込むように。素晴らしい好条件を持つマンツォーニの丘が売れ出されるとそれを購入し、レストランは妻のイオランダに任せ、自分はモンフォルテ・ダルバに移り住んで本格的にワイン造りに没頭し始めました。
彼は革新的なワイン造りを目指し、今でこそ珍しくなくなりましたが、バローロに一番早くバリックを導入し、ネッビオーロとバルベーラを混合したワインなどを造りだしました。当時から評判がよく、海外でも高評価を受けていましたが、現地の人々にはまだ珍しいものに映ったようです。その後のイタリアのワイン造りの推移を見てみると彼ヴァレンティーノこそが新たな流れを作り出し、今のイタリアワインの地位確立を担った一人であるといえるでしょう。
彼の死後は、息子のロドルフォへと世代交代しましたが、先代のころと変わらぬ体制を受け継ぎ、息子ロドルフォも新しい当主として期待を集めています。父親との長きにわたるワイン造りを通じて、ワイン哲学を受け継ぎ、自然と調和したワインを生み出しています。
【格付け・VT】
D.O.C.(最新のヴィンテージをお届けいたします。※ヴィンテージのご確認はお問合せください)
【醸造方法】
北西向き、海抜350~450m、石灰質に砂の畑。樹齢は30年。グイヨ仕立て。有機農法で育て、9月中旬に手摘みで収穫します。発酵前に木樽にてモストを寝かせた後、樽内で18か月、6ヶ月卵型のセメントタンク、瓶内で最低6ヶ月間熟成させます。
【コメント】
ややレンガ色がかかった透明な麦わら色、黄色い花や熟したリンゴ、メロンなど様々な香り、しっかとしたボリュームがありながらもエレガントさが感じられます。味わいは全体的にふくよかで、上質なブルゴーニュを思わせます。